ファイルの保管場所をパスで受け取ることもあると思います。Shiftを押しながら右クリックで「パスをコピー」で取得できる、あれです。
Windowsでファイルパスを初めて受け取った時、なぜ金額でもないのに¥マークがこんなについているのかと違和感がありませんでしたか?
元々はスラッシュ区切りだった
ホームページのURLとスラッシュ区切りの関係
Windowsはもちろんその前身であるMS-DOSよりも古い、UNIXというシステムがありました。UNIX安定性の高さからサーバ用途としてWindowsと棲み分けが進んでいきました。UNIXではスラッシュ区切りを採用しており、その名残が残っているのがURLです。
Windows95の登場後、ホームページと呼ばれるWEBページで個人の情報発信が活発になりました。
90年代、ホームページの多くはhtml同士のリンクでできており、当時のよくあるURLはこのような感じでした。
- URLを見たらデータが格納されているフォルダの階層が分かる
- 末尾の”.html”は省略してもhtmlを表示する
この頃、意図せず運用者がフォルダへのアクセスを許可してしまっていて、ファイル名なしのURLでフォルダの中のすべてのデータが見れてしまうサイトもよくありました。
何はともあれ、Windows以前の慣習としてはスラッシュ区切りがメインだった訳です。
スラッシュ区切りに対して逆スラッシュ区切り
MicrosoftのMS-DOS が登場したとき、パス区切りに逆スラッシュを採用しました。スラッシュを別の用途に使用してしまっていたからです。
MS-DOSではコマンドの後にオプションを指定する時に / を使う仕様だったため、スラッシュ以外を選ぶ必要がありました。スラッシュに似た形、ということで逆スラッシュを採用したのでしょう。
逆スラッシュ区切り=円マーク区切り
逆スラッシュ区切りとなったMS-DOS。アメリカで使用しているうちは違和感はないのですが、日本語環境では逆スラッシュに割り当てられている文字コードが円マーク(\)という問題がありました。そのため日本語OSの環境では逆スラッシュではなく\で表示されてしまうという訳です。
仕様の変更というよりも環境によってそう見えるということで、フォントを変えてみると名残りの現象を見ることができます。
文字設定を、日本語フォントであるMSPゴシックにすると円マークになります。そして欧文フォントであるArialにすると逆スラッシュになります。
まとめ
- UNIX時代はスラッシュ区切りだった
- MS-DOSの登場により逆スラッシュ区切りの登場
- Winodwsを日本語環境で使ったときに逆スラッシュ区切りが\区切りに見える
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