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日本語に聞こえる多言語空耳を作って遊ぶ

コラム
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「What time is it now?」「掘ったイモいじるな」のような空耳を作ってみます。
ただし今回作る空耳は文法的に正しい文章でもありません。支離滅裂な文章になるのもまたおもしろいという、あくまでも遊びのスタンスです。

聞こえた音そのままを再現しようとする姿勢は大事だと思います。
小学生に英単語を聞かせ、聞こえたように書き留めてもらったところ、例えば「a little bit」を「あれるべ」と書いていたのを見たことがあります。
大人ならつい「ア リトル ビット」としてしまいそうですが、「あれるべ」の方が実際の音に忠実なことが分かります。

girlを「ぐぉー」、prettyを「ぷぅいりー」、reallyを「うぃーりー」など、深いなぁと思います。

ところでジョン万次郎は海を漂流していたところを救助され、急にアメリカで過ごすことになりました。彼はwaterは「わら」など忠実な音を吸収して英語を身に着けたようです。
「読み書きができないから耳で身に着けるしかなかった」と言ってしまえばそれまでですが、むしろその方法でアメリカの大学を首席で卒業するほどの英会話が身に着けたというのは驚くばかりです。
文法、単語、読み書き、そしてヒアリングや会話という日本の英語教育とはむしろ反対に、いきなりヒアリングと会話から始めるという点がとても興味深いです。

とはいうものの、今回作ってみる空耳は何かの言語を日本語的に空耳的にとらえるのではなく、日本語で言いたいこと(日本語の音)に聞こえるよう他の言語で文章を作ります。
支離滅裂な文章が出来上がりますが、それがまたおもしろみです。

Google翻訳で作ってみた空耳

ありがとう スペイン語

Allí gato.
そこの猫

冠詞も動詞もなくおかしな文章ではありますが、敢えてそこは日本語で「ありがとう」と聞こえることを優先させています。
以下の文章も同様、言語としてはおかしなものもありますが、あくまでもこういう「遊び」ですのでご容赦ください。

めっちゃ寒みぃ

Me echas a mí
あなたは私を追い出す

もうかってまっか インドネシア語

muka dimakan
顔を食べられた

8時だよ全員集合のオープニングを歌ってみる

エンヤコラヤ スペイン語

En la cola ya
えんやこらや

ドッコイチャンチャンコラヤ ベトナム語

được oy chân chân cola nhà
コーラの足を家に持ち帰る

よろしくー! 英語

You’ll seek who!
誰を探しますか!

「私って暇人」「本当だ」「なんでやねん」

私って暇人 英語

What a shit imagine
なんてクソなことを想像するんだろう

本当だ スペイン語

Juntura
ジョイント

なんでやねん ポルトガル語

Não dê a nem
どちらにも与えない

以上です スペイン語

Y llores
そしてあなたは泣く

作り方のコツ

聞き馴染みのある言語、または文法などを多少なりとも知っている言語

やはり言うまでもないことですが、ある程度馴染みのある言語で最初のとっかかりを作ることが出来ると一番手っ取り早いです。

上の「なんでやねん」の例で言うと、まず「なん」「なんで」あたりになる音を探しました。
そしてポルトガル語のNão(ナゥン)を思いついたことで、その後もポルトガル語で探します。
ポルトガル語で「で」「でや」に近い単語を探すという具合です。

単語が1子音に1母音の言語が作りやすい

スペイン語やイタリア語の場合、割と1子音につき1母音のことが多く、これもまた作りやすい点だと思います。この点は、韓国語も作りやすいのではないかと思います。
逆に、例えば英語だと「rhythms」のように子音に比べて母音が少ない単語が割とあって難しい印象です。

1音、2音くらいの短い単語が多い言語は作りやすい

このような短い単語が使いやすいように思います。イメージ的にタイ語あたりの東南アジア言語はちょっと長い単語のイメージがありますが、ヨーロッパ言語は特に冠詞が短い単語なので使いやすいように思います。
例えば英語ででaは「あ」、theは「ザ」の音として使えます。

私の場合、個人的に馴染みのあるスペイン語、ポルトガル語、イタリア語あたりが贔屓目になってしまいますが、1つの音として使いやすい、短いスペイン語の単語を挙げてみます。

日本語の音そう聞こえるスペイン語の単語例
a
y
e
o
que
su
と(とぅ)tu
te
de
la
lo
no
ya
yo

子音には系列がある。似たもので置き換え可能。

言語によらず、子音の構成として似たものとして置き換えやすい音があります。
・さ行、た行、しゃ行、ちゃ行、ぱ行
・わ行、ら行(R)
・だ行、ら行(L)
・や行、じゃ行

似ている子音については下記の記事も参照ください。

まとめ

以上、スペルへの忠実さよりも音に忠実なスタンスから多言語の空耳を作って遊んでみました。
単なる遊びのスタンスではありますが、言語には音から接することが大事だと私は思っています。

  • 単語→文法→読み書き→ヒアリングや会話という日本の英語教育で英会話が身に付く人は非常に少数派
  • 人間ならだれもが生まれた環境の言語を習得をした経験があり、それは耳からの習得
  • 耳からの習得は赤ちゃんだけの特徴ではない。例えばジョン万次郎は耳から英語を身に着けた
    彼が特段優れた能力を備えていたというよりも、むしろ普遍的な言語習得の王道がそこに隠れているのでは

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