エクセルをデータベースとして使う発想ではなく、紙への記入の発想で作られているデータをよく見かけます。そんなデータには往々として見た目を整えるためにセル内改行がはいっていることもあります。
データベースとして使う観点ではセル内改行はお勧めできませんが、特にそういう目的ではない場合もあります。対応策を知るには、まずその強制改行をどうやって入れるのか。
その手順を紹介します。
ALT + enterでセル内にセル内改行を入れる
このような記入欄があったとします。氏名欄があり、同時に読み仮名も記入する設計になっています。そしてなんらかの見た目の点から、氏名と読み仮名をセル内でセル内改行するとします。
セル内改行をしたい位置にカーソルを持っていきます。
Alt + Enterをするとセル内改行ができます。
エクセルのセル内改行の検索と削除のしかた
このような改行をいれたデータをcsvにしてほかのアプリケーションに持って行くと、何かと問題を起こし勝ちです。検索して削除したいときはこのようにします。
検索ダイアログを出します。ctrl + f
検索する文字列の欄にカーソルがある状態で ctrl + j を入力します。見た目には何も変わりません。
「次を検索」をするとA1セルにジャンプします。
エクセルのセル内改行の削除のしかた
今回のサンプルでは、セル内改行があるデータ、セル内改行がないデータを混在させました。
検索と置換ダイアログを表示させます。 ctrtl + h
検索する文字列の欄に ctrl + j を入力
置換後の文字列には何も入れずに「すべて置換」を押します。
セル内改行がなくなりました。
まとめ
- セル内改行の入れ方は alt + Enter
- セル内改行の検索のしかたは ctrl + j
- 削除の仕方は ctrl + j で検索、置換対象は空白
脱初心者のために
エクセルにはできるだけセル内改行は入れない方が良い
帳票として使用されるなかでセル内改行を入れられたデータがあるのは事実です。ただしエクセルをデータベース的に使用するには、セル内改行は入れるべきではありません。紙出力、紙記入時代の発想だからです。
検索や突き合わせをしたときにエラーの温床になり、せっかくのデータがもったいないことになります。今回の例で言えば、そもそも氏名欄とふりがなの欄を別の列に分けておくのが良いでしょう。
第一正規形という言葉を知っているかどうかはともかく、総務省でもそのような注意点を挙げています。意識すべきは、データベースの世界で言う第一正規形です。
(※)総務省:統計表における機械判読可能なデータ作成に関する表記方法について
https://www.soumu.go.jp/main_content/000723626.pdf
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