子供の頃、数学者というのは計算が得意な人が一日中何かを計算している職業だと思っていました。受験生の頃には、さすがに計算屋さんではないと分かったものの、「大学に進むと物理が数学になり、数学は哲学になる」と言われてもピンときませんでした。
どうせ数学科に興味もなかった自分にはその言葉にもそれ以上の興味はありませんでしたが、数十年後経ってこのマンガでようやく分かりました。「はじめアルゴリズム」
数学は何かと役に立ちますが、役に立つかどうかとは別に先人たちの好奇心の集まりだということをこのマンガで理解できました。この紹介がリスキリング、リカレント学習をしている人の興味の一助になれば嬉しいです。
人間は世界を名付けることで理解してきた
人間は身の回りの物を名付けることで区別し理解してきました。
名付けることで狩場などの情報を共有してきたことでしょう。そのような情報から、「この狩場はいつからここにあるのだろう」「どうやってできたのだろう」のようにも考えをめぐらしてきたのではないでしょうか。
そして逆に、人間が周りの世界を名付けてこなかったら、現在私たちは身の回りはどのように見えていたのでしょうか。
世界を区別せずに丸ごと名付ける
宇宙は一瞬の爆発のようなもの「ビッグバン」でできたと言います。元々区別がなかったところに元素ができ空間ができました。
逆に言えばそれら区別の「前」のもの、根源はどういうものでなんと呼んだら良いのでしょか?
世界を全部知りたい
「君は数学でなにがしたい?」と聞かれたとき、この主人公はこう答えます。
「世界を全部知りたい」
そんなことを考える学問、まさに哲学です。そしてこのマンガの中で数学に必要なものは「情緒」と説いています。
数学ってそれまで思っていたよりもおもしろいと思うようになり、一気に全巻購入しました。
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